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ETFを活用する

ETFで世界株ポートフォリオを作る

インデックスファンドを活用する」でインデックスファンドを使って世界株ポートフォリオを作りましたが、ETFはインデックスファンド以上にコストの面で有利です。ここではETFを使って世界株ポートフォリオを作ってみます。購入銘柄は以下です。

MAXIS トピックス上場投信
信託報酬 0.08%(実質0.08%)
信託財産留保額 無し

MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信
信託報酬 0.16%(実質0.26%)
信託財産留保額 0.1%

上場インデックスファンド海外新興国株式
信託報酬 0.16%(実質0.36%)
信託財産留保額 0.3

日本株8%、先進国株77%、新興国株15%で購入しますので、加重平均すると、

(0.08 × 8 + 0.2625 × 77 + 0.36 × 15) ÷ (8 + 77 + 15) = 0.262525

となり0.262525%が信託報酬となります。実質コストはモーニングスターを参考にしています。

海外株式を「上場インデックスファンド 世界株式(MSCI ACWI)除く日本」で代用しても良かったかも知れませんが、個別に買い揃えるよりも信託報酬(0.41%)が高く付き、乖離率も高いため今回は除外しました。海外ETFのVTなどの方が信託報酬が安いのでは? と言う人もいるでしょうが、現状海外ETFを特定口座で買えるネット証券会社が無いため選択していません。

海外ETFの特定口座対応と二重課税

 2014年からマネックス証券が海外ETFを特定口座に対応させました。今後、他の証券会社が追随する可能性は高く、いずれ海外ETFも利用し易くなるものと思われます。

 ただ、気を付けておかなければならないのは、海外ETFは分配金に海外と日本両方から課税される点です(日本人が海外ETFを購入する場合、大抵はアメリカのETFでしょうが、アメリカと日本は租税条約が締結されており売却益には課税されません)。例えばアメリカのETFを購入し、10万円の分配金が出たとすると、アメリカの課税分10%、日本の課税分20.315%、計3万円が徴収されてしまいます。

 これは二重課税ですから、「外国税額控除」という制度を使う事でアメリカ分を取り返す事が出来ます。しかし、控除を受けるには還付申告する必要があり、折角、特定口座で確定申告の手間が省けたのに、結局、手間が掛かる事になります(やらなくても構いません)。

 海外ETFの筆頭であるVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)は、毎回同じ金額ではありませんが、Yahooファイナンスだと分配金利回りは約2.40%(2013年11月30日の時点)になっています。ここからアメリカの10%、日本の20.315%を足した30.315%を課税すると、2.4 × 0.30315 = 0.72756%。

 信託報酬が0.19%のコストですから、合計すると約0.92%です。いくら海外ETFが信託報酬などのコストが安くとも、分配金無しのインデックスファンドや国内ETFに負けてしまう場合があるわけです(還付申告した場合は約0.68%)。もっとも、NISA口座は非課税ですから、海外ETFをNISA口座で運用する場合は二重課税も解消されます。

 上記の3つの国内ETFを使った場合、モーニングスターに記載されている分配金利回りで計算すると、分配金利回りの平均は、

MAXIS トピックス上場投信 1.17%
MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信 1.6%
上場インデックスファンド海外新興国株式 0%
(1.17 × 8 + 1.6 × 77 + 0 × 15) ÷ (8 + 77 + 15) = 1.3266

 となります。課税は日本でだけですから、1.3266 × 0.20315 = 0.26949879%のコストとなり、3つ分の信託報酬との合計は約0.53%です。

 さらに「上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本」は直近の分配金利回りが0.92%、年間コストは0.186898%になり、信託報酬と会わせると約0.60%のコストが掛かる事になります。

 これだと国内ETFで運用した方がものによっては割安という事です。国内ETFは乖離率がVTなどと比べて大きいというデメリットもありますし、それだったら信託報酬が0.1、2%高くとも、分配金無しのインデックスファンドでいい気がします。しかし、ETFは信用取引の委託保証金として使えるというメリットもあり、実に悩ましい問題です。

 分配金を出さないインデックスファンドにしても、結局、決済する時にまとめて税金を払う事にはなりますが、複利の効果が期待出来るというメリットがあります。難しく考えるよりも、インデックスファンドの積立投資をするのが一番無難かもしれません。

海外ETFと為替手数料

海外ETFは海外の商品ですから、当然、購入通貨は円ではなく米ドル(アメリカの場合)で購入します。証券会社を通じて円を米ドルに両替する必要があり、そこで為替手数料が発生します。

多くのネット証券では1米ドルあたり25銭が相場になっており、仮に為替相場が1ドル100円の時に100万円をドル(1万ドル)に両替すると、手数料として2,500円かかる事になります。それは手数料率に直すと0.25%という事になります。

海外ETFは信託報酬が安く平均で0.2~0.25%で、国内ETFよりも0.1~0.2%安く購入出来ますが、為替手数料が0.25%も取られてしまえば意味が無くなってしまいます。しかもETFを売却して換金し、円に戻す時にも為替手数料は発生します。

かつては国内ETFはほとんど無く、種類も限られていたため海外ETFは非常に魅力的でしたが、現在は国内ETFでも国際分散投資が出来る商品が出てきましたから、昔ほどのメリットは無くなりました。

売買手数料を無料にする

売買手数料が気になるという人は松井証券を使うのも手でしょう。まず好きなネット証券でインデックスファンドを100万円ほど積み立てる。毎月4万円積み立てると2年で約100万円になります。これを売却し資金を松井証券に移します。松井証券は1日の約定金額が10万以下なら手数料無料なので、10万円以内に収まるように指し値買いします。

こうすれば売買手数料も掛からず、最小限のコストでリレーする事が出来ます。しかし2年に一度とはいえ面倒臭いのは否めません。それに2年に一度掛かる数百円ですから、全体にも大した影響を及ぼさないため、わざわざこんな事をする必要があるのかという疑問を感じます。

100万円を十回に分けるので最短でも10日掛かりますし、買えなければもっと掛かるでしょう。その間にも株価は刻々と変わるわけですから、私はあまりお勧め出来ません。

貸株サービス

貸株サービスは証券会社に保有している株を貸し報酬を得るサービスです。保有株式を貸し出す事で年0.1~0.5%の報酬を受け取る事もでき、めざとい人はやっているようですが、利益が雑所得扱いとなり確定申告の可能性が出てきますので煩雑ではあります。

さらに所有権を証券会社に渡しているので、証券会社が倒産したりすると株式が戻ってこなかったりするようです(松井証券は保護される)。貸株サービスを利用する事でパフォーマンスを引き上げる事は出来ますが、その分リスクが増すという事も理解しておきましょう。

リレー投資とは

積立投資家がETFを使う場合、最も多いのがリレー投資でしょう。リレー投資とは定額をインデックスファンドで積み立て、金額が大きくなったら(100万円等)ETFへリレーさせ、購入にコストの掛かるETFの売買回数を減らして投資する方法です。

これによりインデックスファンドの購入し易さ(ノーロードや1円単位での買付)、ETFのコストの安さの両方を上手く活用する事が出来ます。

ETFでのリレー投資はまだ早いか

積立投資を始めたばかり、期間が短い場合はまだリレー投資をする必要はないかもしれません。今の所リレー投資でマイナスと感じるのが、

○売買高の低さと乖離率の高さ
○売買単位が最小でも10口程度
○売買手数料が掛かる
○リバランスがやりづらい
○海外ETFが特定口座未対応
○海外ETFは配当金が国内、海外で二重課税される(確定申告で還付可能)
○海外ETFを買う場合、為替手数料が掛かる

などです。国内証券会社が提供するETFにはあと一歩感を強く感じます。しかしこれらは時間が解決してくれる可能性があります。変に色々買ってしまって、後から調整するとなると面倒ですし、リレー用の積立金が高額なら数年も大きく影響するでしょうが、投資金額が少ないうちはまだ数年待つのも選択しかもしれません。

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