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世界株ポートフォリオとは

世界経済は拡大し続けている

旧時代は社会主義と資本主義がぶつかり、どちらが正しいのか争っていました。代表的なのはソ連とアメリカでしょう。しかし、社会主義は失敗しソ連は解体されロシアとなり、アメリカは今でも超大国として君臨しています。かつては社会主義を採用していた国々の多くが資本主義へと舵を切り、発展途上国の多くが経済発展してきています。

資本主義は自己増殖するシステムですから、世界が資本主義を採用する限り、世界経済は拡大し続ける事になります。しかし、気を付けなければいけないのは、全ての株が上がったりはしないという事です。個々の株が上がったり下がったり株価はランダムウォークするが、全体としてみれば市場は拡大を続けるという意味であり、そしてそれは株だけではなく国も同じであり、ファイナンス理論で言う市場とは世界全体を指しているのです。

世界を丸ごと買ってしまおう

日本の市場平均を買っても損するだけならどうすればいいのか。簡単な話です株式市場は日本だけではありません、世界中に存在しているのです。ならそれを買えばいいだけです。日本市場はここ20年で大きく株価を下げましたが、世界市場そのものは成長し続けていたからです。

日本の株価指数で代表的なのは日経平均とTOPIXですが、当然世界中の市場にも株価指数は存在しています、NYダウ平均、S&P500、ナスダック総合指数などです。日本市場がインデックスファンド投資に向かないなら、アメリカのようにインデックスファンド投資が成功している市場のインデックスを買えばいいでしょう。他にも発展著しい新興国でも良いかも知れません。

しかし、一国丸ごと購入するのは一銘柄購入するよりは安全かもしれませんが、その国自体の経済が悪化すればマイナスになりますし、新興国の場合は上げ下げが激しくバブルが置きやすいという懸念もあります。モダンポートフォリオ理論では可能な限りの分散投資が有効であると証明し、CAPM理論は株式市場の縮小コピーこそ最高のポートフォリオであると結論づけました。ならば一国の株式市場を買うのではなく、世界の株式市場を時価総額の割合で購入する事が最適だという結論になるのです。

リーマンショックのように世界経済自体が大打撃を受けたらどうするのかと言う人もいるでしょうが、その時はどんな投資をしていても損しているでしょうから気にしてもしょうがありません。例え一時停滞したとしても持ち直す可能性は高い、人類の経済規模は拡大し続けてきたからです。リーマンショックでさえ一年後には世界経済は元のレベルに戻りました。もし世界経済がまだ成長し続けるはずだと考えるのなら、世界市場を丸ごと購入する投資方法が最も経済合理的ではないでしょうか。

世界株ポートフォリオを説明した書籍では、「臆病者のための株入門 (文春新書) 」が最も平易な一冊だと思います。

インデックスファンドを使い世界株ポートフォリオを作る

世界株ポートフォリオを作るには主に以下の方法があります。

1.個々の国の株価指数に対応するインデックスFを時価総額の割合で購入する。
2.上記のインデックスFを時価総額の割合で保有したバランスファンドを購入する。

株価指数は無数に存在しますが、世界株ポートフォリオを作る上で役立つのが「MSCI」です。MSCIはモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが発表しているベンチマークです。MSCIは世界中の投資家に使用されている非常にメジャーなもので、対象にしている国や地域でいくつか種類があります。世界株ポートフォリオで使うのは以下のベンチマークです。

1.TOPIX
言わずと知れた日本の東証一部上場銘柄のベンチマークです。

2.MSCIコクサイ・インデックス
日本を除く先進24カ国を対象としたベンチマークです。コクサイという名前が付いている通り日本の投資家向けに作られたもので、日本を除いているのは日本人は既に日本資産を保有している場合が多いため、日本資産過多になるためです。

3.MSCIエマージング・マーケット・インデックス
新興国を対象としたベンチマークです。投資対象国は21カ国で対象国の株式時価総額の85%をカバーしています。

4.MSCIオールカントリーワールド・インデックス(ACWI)
先進国24カ国と新興国21カ国の主要銘柄で構成されたベンチマークで、時価総額の85%をカバーしています。いわばMSCIコクサイとMSCIエマージング・マーケット・インデックスを日本も含めて混ぜたベンチマークですから、このベンチマークに連動するインデックスFを買えば、すなわち世界の株を丸ごと購入した事になるのです(85%)。

簡単に言えば世界は先進国と新興国ですから、先進国を対象にした株価指数に連動するインデックスF、新興国を対象にした株価指数に連動するインデックスF、さらにMSCIコクサイは日本を除くため、TOPIXに連動するインデックスFをそれぞれの時価総額と同じ割合で購入すれば世界株ポートフォリオが完成するのです。

バランスファンドとは色々な投資商品(株式、債券、REIT等)を運用会社の判断で組み入れたセット商品の事です。世界株ポートフォリオに近い構成をしている商品もあり、それだけ買っておけばいいので非常にお手軽です。デメリットは株にしろ債券にしろ自分で細かく組成を決められない、バラバラに買うよりもコストが高いなどがあります。

割合を決める

世界株ポートフォリオは世界市場を時価総額に合わせて購入するというものです。

世界の主要市場 時価総額/前月比 マップを見ると日本の時価総額は2012年で7~8%となっています。となると日本を除いた世界市場は92~93%となります。先進国と新興国の割合は約85対15と言われており、日本、先進国、新興国のそれぞれの割合は、

日本 8%
先進国 77%
新興国 15%

になります。日本株式のインデックスファンドを8%、先進国株式のインデックスファンドを77%、新興国株式のインデックスファンドを15%それぞれ購入すれば、世界株ポートフォリオが完成します。そしてこれを毎月ただ積み立てていけばいいわけです。

後は自分のリスク許容度に合わせて債券を持ちます。若い人は投資期間が長く、短期的に大きく損失が出ても挽回までの時間的余裕がありますから、リスクをとって株式の比率を多めにしても構わないでしょう。定年間近の人はリタイア直前にリーマンショックのような事が起き、大きく株価が下落すると挽回する時間がありません。年を取れば取るほど安全資産である債券の比率を増やすのが一般的です。

20代などは株式100%でも構わないでしょう、30代、40代と上がるにつれて債券の比率を増やし、50代では株式20%債券80%程度まで債券を引き上げます。株式と債券の比率は絶対的な解は存在しないため、単純に50%と50%にするのが無難かもしれません。実際そういった資産配分のファンドも沢山あります。

ドル・コスト平均法

機関投資家やミリオネアでもない一般的な人々は、日々の生活があるため一度に大金を投資する事は出来ません。投資はあくまで余剰資金で行うものであり、生活を圧迫するような無謀な投資は誰も行わないでしょう。そういった一般人が投資を行うとしたら必然的に「積立投資」になります。

積立投資でよく出てくるのが「ドル・コスト平均法」です。これは定期的に一定の金額を投資し続ける投資法で、ファンドは値動きしますから結果的に高い時は少し買い、安い時には多く買うという事になり、平均購入単価を低く抑える効果があると言われています。

しかし、こんなものは株のナンピン買いと同じじゃないかと批判する人もいます。確かにいくらリスクを分散するといっても、買っているファンドが値下がりしかしなければリスクを分散させようが損するだけです。ドル・コスト平均法はあくまで長期的に値上がりしていかない限り儲からないという事です。

それでも長期的な積立投資をするのならドル・コスト平均法は有用なツールになるでしょう、なぜなら何も考えなくていいからです。人間考えすぎると悪い手を打ってしまいがちです。ファンドの値動きに一喜一憂しておかしな売買を繰り返してしまったり、仕事や趣味の時間を食い潰して投資戦略を考え過ぎたり。ドル・コスト平均法は単に平均購入単価を抑えるという以外にも、精神安定と貴重な時間の浪費を防ぐ効果があるのです。

さらに証券会社によっては、設定をする事で毎月銀行口座から決まった金額を自動積立してくれるサービスを実施しているところもあります。これなら最初に投資プランを決めて設定すれば、後は何もする事はありません。毎日仕事をし趣味を楽しんでいればいつの間にか投資は完了しているのです。

これ以外にもドル・コスト平均法に工夫を加えた「バリュー・アベレージング法」というのもあります。

リバランス

最初に割合を決めて購入しても価格は変動するためズレが生じてきます。世界株ポートフォリオは世界市場の時価総額に合わせて買っているため、ズレれば前提が崩れてしまう事になります。そのため定期的にズレを直す「リバランス」を行う必要があります。

先進国株式が値上がりして割合が増えたら売る、もしくは他のインデックスファンドをより多く買うなどで調整します。利益が出ていれば税金が掛かりますので、売って調整するよりは買って調整した方がいいでしょう。しかし、投資金額が大きくなってくると毎月の積立金では少額で調整出来なくなってくるため、その時は売るしかありません。ボーナスなどを利用してリバランスするという方法もあります。

頻度は1年に1回やれば十分でしょう。

アセットアロケーション

ポートフォリオは保有株式の比率といった具体的な金融資産の配分を言うのに対し、アセットアロケーション(資産配分)は株式、債券、不動産といったもっと大きな資産の配分を言います。

株式は世界株ポートフォリオで持つとして、全体の資産はどのように保有するかという問題があります。絶対的な正解はありませんが、よく言われるのが「財産三分法」です。これはユダヤの聖典タルムードに書かれている事で、財産は土地に1/3、商品(株式)に1/3、現金に1/3にすべしという教えです。

財産三分法の図

1000万円の資産があれば、土地(REIT)に約333万円、株式に約333万円、現金で333万円保有する事になります。他にもバートン・マルキール氏の「財産4分法」というのもあります。これは年齢により不動産等、ポートフォリオの比率を変化させる投資法です。詳しくは「ウォール街のランダム・ウォーカー 」をお読み下さい。

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