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個人版民事再生とは?

個人版民事再生の概要

民事再生と聞くと、多くの人は起業の民事再生法を連想するでしょうが、この民事再生法を個人にも適用出来るようにした制度が個人版民事再生です。個人版民事再生とは、多重債務に苦しむ個人の借金を裁判所の手続きで圧縮してもらい、小さくなった金額を原則3年間で返済するという制度です。

自己破産すれば借金はチャラになりますが、折角手にしたマイホームを手放さなければなりません。そこで、住宅ローン以外の借金を払える範囲に圧縮した上で、支払いが滞り元金を返さなければならないところを返済期間を延長し、マイホームを手放さずに支払いを続けられるよう期限の利益を復活させるのが、個人版民事再生です。

つまり、自己破産すれば借金は無くなるが、やっと手にしたマイホームも取り上げられるのは可哀想だから、マイホームを手放さずにすむ形で借金の返済を出来るように便宜をはかりますよ、という制度です。

個人版民事再生は借金が多くて返せない、でも破産はしたくないしマイホームも手放したくない。定期収入はあるのでもう少し債務額が減って、返済に余裕が出来れば返せるし返す意志もある、そういう人が活用します。

個人版民事再生は個人事業主を主な対象とする「小規模個人再生」とサラリーマン(給与所得者)を主な対象とする「給与所得者等再生」の2種類があります。小規模個人再生はサラリーマンでも利用可能です。

メリット
○借金が減額される
○マイホームを手放さず借金の整理が出来る
○自己破産と違い財産の処分、資格停止がない
○取り立てがストップする

デメリット
○自己破産と違い、借金が減額されても返済義務が無くなるではない
○信用情報機関に民事再生した事が登録され、新たな借金やローンの利用に制限が出る
○申請手続きが複雑で、認可まで8~10ヶ月程度かかる
○自己破産よりも弁護士費用が高くつく(50万~60万円程度)
○官報に氏名、住所が載る

小規模個人再生

小規模個人再生は個人事業主を主に対象とした個人再生で、債権者の同意が必要となり、債権者総数の半数の同意と債権額が総額の2分の1を超えてないと可決されません。反対しない場合は消極的同意とみなされます。

■利用条件
1.申立てする人が個人であること
2.継続的に反復して収入が見込めること
3.純債務(住宅ローンと担保付債務を除く債務総額)が借金総額が5,000万円以下である事

■弁済額
100万円未満は全額
100万円以上500万円未満は100万円
500万円以上1,500万円未満は総額の5分の1
1,500万円以上3000万円未満は300万円
3,000万円以上5,000万円未満は借金の総額の10分の1(上限500万円)

ほとんどの人は小規模個人再生を利用します。

給与所得者等再生

給与所得者等再生は小規模個人再生の中でも、特に給与所得者などの給与、またはこれに類する定期的な収入が見込まれる、収入額の変動幅が小さい人が利用出来ます。つまり、小規模個人再生と比較して条件が厳しく、より安定している人しか利用出来ないという事です。

小規模個人再生の場合、債権者の同意が必要でしたが、給与所得者等再生は債権者の同意は不要です。

■利用条件
1.継続的に反復して収入が見込めること
2.純債務(住宅ローンと担保付債務を除く債務総額)が借金総額が5,000万円以下である事
3.給与などの定期的な収入を得る見込みがあること
4.その給与等の定期的な収入の変動の幅が小さいと見込まれること

■弁済額
給与所得者等再生では、小規模個人再生の弁済額と「可処分所得額の2年分」のどちらか多い額を原則として支払います。可処分所得額の2年分とは、年間の手取収入から税金と年間最低生活費を引いた金額の2 年分(可処分所得)を返済分とします。

可処分所得額の2年分をもう少し詳しく説明すると、仮にAさんの給与総額が500万円、手取り380万円だとすると、この380万円から生活に必要な最低限の支出を引いた金額が「可処分所得」になります。

光熱費、ガス、水道代や子供の教育費、食費、家賃などで毎月25万円必要なら年間の生活費は300万円、380万円引く300万円で可処分所得は80万円となります。可処分所得額の2年分ですから、最低弁済総額は160万円になります。

給与所得者等再生は小規模個人再生よりも弁済総額が大抵多くなります。そのためほとんどの人は小規模個人再生を選びます。ではなぜ給与所得者等再生があるかというと、債権者の同意がなくとも裁判所の判断で再生計画が許可されるという利点があるからです。

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