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制度信用取引と一般信用取引の違い

制度信用取引とは

信用取引には「制度信用取引」と「一般信用取引」の2種類があります。まず制度信用取引から解説しましょう。

制度信用取引は、昭和26年に信用取引制度がスタートした時から続く取引で、現在でもこちらが信用取引では主流となっています。制度信用取引の特徴は、

・返済期限がある
・売買出来る対象銘柄が決まっている

が挙げられます。

制度信用取引では、「返済期限は最長で6ヶ月」と決められています。例えば1月1日に信用取引の注文が約定した場合、6月1日までに反対売買をするか、現引きしなければなりません。6ヶ月後にあたる日が休日の場合は、その前の営業日が期限になります。

制度信用取引には購入出来る銘柄と出来ない銘柄があり、購入出来る銘柄を「制度信用銘柄」と言います。対象銘柄は取引所が決定し、いわば取引のお墨付きを受けた銘柄と言う事が出来ます。

制度信用取引と証券金融会社

制度信用取引で信用買いや信用売りを顧客が注文した時、必要となるお金や株券を証券会社はどうやって調達しているのでしょうか? それは証券金融会社から融通してもらっているのです。

証券金融会社とは、証券会社が投資家に融通する資金や株が足りない時、その分を証券会社に有料で貸し出す業務(貸借取引)を行う会社です。日本では日本証券金融、大阪証券金融、中部証券金融などがあります。

制度信用銘柄に関しては、証券金融会社が信用買いの注文を仲介する証券会社にお金を貸してくれます。さらに、制度信用銘柄の「貸借取引」の対象に指定されている銘柄、貸借銘柄は、証券金融会社が証券会社に株券を貸してくれます。これにより制度信用取引は、信用買い・信用売りに対応出来るのです。

では、実際どのような流れでやり取りされているのか説明しましょう。

Aという銘柄を信用買いしている人と、信用売りしている人がいたとします。信用買いした人はお金を借り株を買ったわけですから、本来なら株券を受け取るはずです。しかし、実際は信用買いした人の元に株券は渡りません。

一方、信用売りした人は借りた株券を売ったのですから、本来なら売却代金を受け取るはずです。しかし、信用売りした時点では受け取れないのです。こういった株券や売却代金はどうなっているのでしょうか?

同一証券会社内において、信用買いした人は同じ銘柄を信用売りした人に、購入株券を貸した状態になっているのです。結果、同一証券会社において、買いで必要になるお金と売りで必要になる株券は、ある程度相殺(店内食い合い)する事が出来ます。

店内食い合いで賄い切れないお金、株券については、証券会社が賄えるなら貸し、無理なら証券金融会社から借りる事になります。投資家が信用取引を行う時、内部ではこのような事が起こっているのです。

貸借銘柄とは

貸借銘柄とは、証券金融会社から証券会社が株券を借りられる銘柄、つまり、信用売りする事が出来る銘柄という事になります。そうなると、制度信用取引の対象銘柄には、

・制度信用銘柄で、貸借銘柄であるもの
・制度信用銘柄で、貸借銘柄ではないもの

の2つがあるという事になります。

制度信用銘柄であり、貸借銘柄でない銘柄というのは、証券金融会社から証券会社が、信用買いに対応するためにお金は借りられるが、信用売りに対応するための株券は借りられない銘柄という事です。

信用取引(制度信用)では、全ての銘柄が買えるわけでもなく、さらに全ての銘柄が空売り出来るわけでもないという事です。これは覚えておきましょう。

新聞の株式欄には、貸借銘柄には銘柄名の頭に「・」がついています。

一般信用取引とは

一般信用取引は、返済期限や品貸料など取引のルールを、投資家と証券会社で決める事が出来る信用取引を指します。一般信用取引は1998年に解禁されました。

・取引ルールが証券会社が決める
・対象銘柄は上場銘柄全て(整理ポスト銘柄など例外あり)
・基本的に空売り出来ない

一般信用取引は投資家と証券会社でルールを決めるため、例えば返済期限も制度信用より早い3ヶ月であったり、返済期限の無い無期限信用取引というものも存在します。

対象銘柄は基本的に「上場銘柄全て」になります。対象銘柄が限られている制度信用よりも有利な点です。

一般信用と制度信用との一番の違いは、一般信用取引では証券金融会社から、お金や株券を借りる事が出来ない点です。特に大きく影響するのが「株券を借りられない」という点であり、これは「信用売りが出来ない」事を意味しています。

一部の証券会社では、一部銘柄は一般信用取引の信用売りが可能な所もありますが、基本的には出来ないという認識で間違いありません。

一般信用と制度信用の比較

制度信用 一般信用
返済期限 6ヶ月。 無期限など、各証券会社が独自に決める。
対象銘柄 取引所が指定する銘柄に限定される。 基本的に上場している全ての銘柄。
信用売り 制度信用の対象銘柄中の貸借銘柄のみ。 ほとんどの証券会社で信用売り不可。
資金や株券の調達方法 独自調達と証券金融会社から借り入れる。 独自調達のみ。

お金を借りる以上、金利を支払う事になります。これを「買い方金利」と言います。制度信用と一般信用を比べると、制度信用の方が一般信用より金利が安いのが普通です。ネット証券などでは、制度信用の金利は約2.8%~3.0%、一般信用の金利は約3.1%~3.6%となっています。

基本的に一般信用は信用売り出来ないため、空売りしたい場合は制度信用を利用するしかありません。他には制度信用は最長6ヶ月で決済しなければなりませんが、一般信用は無期限という事が挙げられます。

これらから考えるに、一般信用を利用するのは、

・制度信用の対象銘柄でない銘柄を購入する場合
・6ヶ月以上の長期投資を前提にしている場合

この2つくらいで、他は制度信用で構わないでしょう。勿論、これはあくまで一つの考え方でしかありません。

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