遺族厚生年金の仕組み

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遺族厚生年金とは?

遺族厚生年金は、第2号被保険者が厚生年金保険に加入中に死亡した場合、または加入中に初診日のある怪我・病気で初診日から5年以内に死亡した場合に支給される年金です。

受給の要件

遺族厚生年金をもらうには、死亡した人に対する要件が存在します。

①死亡日に厚生年金保険の被保険者である人
②被保険者であった間に初診日のある怪我・病気で、初診日から5年以内に死亡した人
③障害等級1級・2級の受給権者
④老齢厚生年金の受給権者、または受給資格を満たして死亡した人

保険料を納めていないと遺族給付は貰えない

遺族厚生年金をもらうための保険料納付要件は、遺族基礎年金の要件とほぼ同様です。死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの保険料を納付すべき期間のうち、3分の2以上が保険料納付済期間または保険料免除期間である事です。

保険料納付要件の特例

3分の2以上の保険料納付済要件を満たしていなくても、平成28年3月31日までなら死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料滞納期間がなければよい事となっています。

遺族厚生年金が貰える遺族は誰か

遺族厚生年金は誰でも貰えるわけではなく優先順位があります。優先順位で最も先順位の人にだけ支給されます。

1位 配偶者 妻の場合年齢は問われないが、夫の場合は55歳以上。
妻が夫の死亡当時30歳未満で、18歳未満の子がない場合は、5年間の有期年金となる。
18歳に到達した年度の末日までの子(または障害等級1級・2級の20歳未満の子)で、現に婚姻していない子。
妻と子の場合は妻に支給され、子は支給停止。夫と子の場合は子に支給去れ、夫は支給停止。
2位 父母 55歳以上。
3位 要件は子と同じ。
4位 祖父母 55歳以上。

妻が遺族厚生年金を貰えなくなる場合

■結婚した時(事実婚も含む)
■死亡した時
■直系血族及び直系姻族以外の人の養子となった時

子が遺族厚生年金を貰えなくなる場合

■18歳に到達した年度の末日(障害等級1、2級の場合は20歳)に達した時
■死亡した時
■結婚した時(事実婚も含む)
■20歳未満の障害のある子が障害等級1、2級に該当しなくなった時
■直系血族及び直系姻族以外の養子となった時
■離縁により、死亡した人との親族関係が終了した時

遺族厚生年金の計算方法

遺族厚生年金の計算方法は2通りあります。1つは加入月数が短かった場合の短期要件の計算方法、もう1つは長年加入していた場合の長期要件の計算方法です。

短期要件の計算方法

■ 年金額=(A+B)×全被保険者月数分の300×4分の3

報酬比例部分(A+Bの額) 平成15年3月までの期間分・A
■平均標準報酬月額×1000分の7.125×被保険者月数×スライド率
平成15年4月以降の期間分・B
■平均標準報酬額×1000分の5.481×被保険者月数×スライド率

加入月数が300月未満であれば300月とする決まりがあるので、若くして亡くなった場合は短期要件の計算方法がいいでしょう。

短期要件にも長期要件にも該当する場合は、何も申請しなければ短期要件での計算になります。長期要件の方が有利であれば、申請することで長期要件で計算されます。

長期要件の計算方法

■ 年金額=(A+B)×4分の3

報酬比例部分(A+Bの額) 平成15年3月までの期間分・A
■平均標準報酬月額×1000分の9.5~7.125×被保険者月数×スライド率
平成15年4月以降の期間分・B
■平均標準報酬額×1000分の7.308~5.481×被保険者月数×スライド率

寡婦加算

厚生年金保険に原則20年以上加入していた夫の死亡当時、40歳以上65歳未満で生計を維持されていた妻には、40~64歳までの間の遺族厚生年金に中高齢の寡婦年金として、年額579,700円(平成26年度価額)が支給されます。

また、夫の死亡当時40歳になっていない妻でも、最年少の子が18歳に到達した年度末になり、遺族基礎年金が打ち切られた時点で40歳以上であれば、同様に中高年の寡婦加算があります。

さらに、「経過的寡婦加算」というものが存在します。昭和31年4月1日以前に生まれた妻が対象で、65歳以降も一定の額を加算する制度です。

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